あなたは大丈夫?本当の坪単価の計算方法と考え方
- T.T
- 2017年7月13日
- 読了時間: 4分
住宅を建てるときには、当然住みやすさや心地よさといった精神的に安心できる環境であることや、日常生活で快適に使用できる造りになっているか、家族に不自由させるような構造になっていないかなど、様々なことを考えると思います。
しかし、そういった問題を全てクリアできたとしても、最終的に立ちはだかるものはお金です。
これから住宅を建てる方は、複数の住宅業者や工務店などに見積りをお願いしてコストがいくらかかるかを当然比べるでしょう。そのときに坪単価がいくらになるか、見積りで計算すると思います。坪単価を知ることで、価格の比較が簡単になるからです。

さて、それではここで坪単価の計算方法について見ていきましょう。
同じ仕様やつくりの2社があるとすると、
A社:2,000万円で30坪 B社:2200万円で35坪
の場合、総額ならA社の方が安く見えますが、坪単価を基準にすると、
A社:66万円 B社:62万円
というように、B社の方がコストパフォーマンスが高いという事実が見えてきます。
坪単価が分かると、本当の家のコストパフォーマンスを把握しやすいんですね。
一般化して式にすると、「家の本体価格」 ÷ 「家の坪数」 =「家の坪単価」 となります。
とっても簡単そうに見えますね。しかし、坪単価がわからないと嘆く方は多くいらっしゃるんです。その理由は「家の本体価格」は各業者によって算出方法が異なるからです。
家の本体価格自体は簡単に知ることができます。見積り書や資金計画書を見ればすぐにわかるのですが、そのときにどこまでの設備が本体価格に含まれるのかを考えなければなりません。
照明が含まれるのか含まれないのか、カーテンはどうかなど条件が違えば複数の業者を比べても意味がなくなってしまいます。
なので、2社以上で「坪単価」や「家の本体価格」を比べる場合、「家の本体価格」に含まれる物はお互い同じような条件にしておく必要が出てきます。
そのときに簡単な方法としては、家を建てるための必要最低限なものを「家の本体価格」に含めて見ることです。「家の本体価格」をシンプルにしてあげると、比べるときに余分なものを引くだけでよく、足す作業がなくなるので、効率的に比べることができます。

さて、ここでよく勘違いされる問題について説明していきます。
本体価格が2,000万円。坪数が40坪の場合、坪単価は50万円になります。
ではここで、この家が10坪小さくなった場合、「家の本体価格」はいくらになるでしょうか?
坪単価50万円×10坪=500万円だから500万円安くなる!って思いますよね?
でも実際には300万円くらい安くなる。が正解です。
理由は実は2,000万円の内訳です。「家の本体価格」は固定費と変動費からなっています。
固定費はどんな家でも必ず必要になってくる物にかかる費用です。
例えば、どんな家でもお風呂やキッチンなどの設備は必要になってきますし、玄関ドアなども家に入るのに必要になってきます。
これらが無い家というのはまず無いですよね。
つまり、10坪減らしても固定費は変化せず、変動費のみが下がるため、500万円は下がらないということになります。
ちなみに、坪数の少ない家の方が固定費の影響を大きく受けるので、小さい家の方が坪単価は高くなるというのはこういう理由なんですね。
反対に言うと、家が大きい方が坪単価は安くなっていきますので、価格を比較する際は家の大きさも考慮に入れる事ができるとベストと言えます。
最後に
家の坪数を比べて、コストパフォーマンスのイイものを選んだり、より広い住宅を建てようとすることは大変重要ですが、実際に建てたときに、リビングが広すぎて温度の調節がしにくかったり、間取りのせいで思ったように生活ができなかったりと、想像と違ったということがないようにしていただきたい。
そのためにも、価格も重要ではありますが、どういう目的で・誰のために・どういう生活を送るかといった、部分こそを大事にしていただきたいと思います。
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