ツーバイフォー(2×4)工法の住宅ではセントラルヒーティング(集中暖房)がオススメ
- T.T
- 2017年7月30日
- 読了時間: 4分
1.セントラルヒーティングの概要

1-1.セントラルヒーティングとは?
建物の一ヶ所に設けた熱源装置から熱を各部屋に送って室温を上げる暖房システムです。 ボイラー等の加熱装置が温水を作り、各部屋にあるパネルヒーターに回され各部屋を暖かくするのが一般的な方式となっております。
この方式は各部屋や廊下間の温度差が小さくなり、結露が少なくなるほか、家全体を暖める場合には各部屋に暖房を設置するよりコストが安くすむなどのメリットがあります。
1-2.温度調節の仕組み
室温が設定温度以上になると、サーモバルブ内に組み込まれている感温体が熱膨張し、放熱器への温水の流れを絞ることで、室温の上昇が抑えられます。反対に室温が設定温度以下になると、感温体が収縮し、弁は自動的に開き、温水が放熱器に入り室温が上昇します。このような自動的な作動によって、室温は一定に保たれます。
1-3.健康な温度
各部屋ごとに暖房機を設置し、暖かい場所と寒い場所のある住宅で問題になるのが、 部屋を行き来するたびに身体に受ける、「ヒートショック※」です。 移動時の温度変化で健康を害することがあり、 特に高齢の方に大きな負担となってしまいます。家族の健康を考えた場合、 各部屋にストーブを設置する暖房よりも、 全室の温度差がないセントラルヒーティングがおすすめです。 ※ヒートショック:急激な温度変化が身体に及ぼす影響のこと。 例えば、急な寒さに接した場合、若者は血圧が5mmHg上がるのに対し、 高齢者になると約4倍の21mmHgにもなります。 暖かい部屋と寒い部屋を行き来することは、 お年寄りや高血圧の方にとって心疾患や脳卒中などを引き起こす原因にもなりかねません。

2.セントラルヒーティングのメリット・デメリット
2-1.メリットについて
①熱源を選ばない
温水を使った暖房システムですので、熱源は選びません。 灯油だけではなく、電気・ガス・ヒートポンプでの暖房が可能です。
②結露しにくい
結露は、高い湿度を含んだ部屋の空気が寒い場所に流れ、水に変わることで発生する現象で、 部屋の空気よりも冷たい飲み物をグラスに注いだ時に水滴が付くのと同じです。 この現象が、暖房している部屋と暖房していない寒い部屋の間でも起こり、結露が発生し、 カビやダニの繁殖にもつながってしまいます。セントラルヒーティングは家中をムラなく暖めるので、結露の発生を抑えてくれます。
③健康的な環境を生み出す
セントラルヒーティングのパネル暖房は、石油ストーブのような水分の発生もなく、 ファンで温風を吹き出すこともありません。そのため部屋の塵を舞い上げることもなく、 アトピー性皮膚炎や気管支炎の原因となるダニやカビといったハウスダストの心配はなく、 空気はいつもクリーンで健康的です。また、モーターやファンなどによる騒音もなく、とても静かで快適です。
④安全性が高い
セントラル暖房で、各部屋に取り付けられているパネルヒーターの表面は約40~70℃程度で、 子供やお年寄りが触れてしまってもやけどになりません。 また、火を使用していないので、火事の心配がなく、公共施設や社会福祉施設、学校などにも採用されています。
⑤経済的である
家中を暖房するセントラルヒーティング。一見、人のいない部屋を暖房することは無駄なように思えますが、 現在の高気密・高断熱の住宅では、一台の小さなボイラーによる熱供給で、 経済性の高い効率的な暖房が可能となります。 各部屋にストーブを設置するよりも設備費がかからず、とても経済的なのです。

2-2.デメリットについて
①部屋が温まるまでに時間がかかる
熱量が限られているボイラーで家全体を暖めますので、時間が掛かります。
基本的に24時間暖房で考えていただくものになっておりますが、家に帰ってきたときも暖かいので気に入られる方も多いです。
②家の断熱性能が良くないと効率が悪い
北海道などの寒冷地ではツーバイフォー(2×4)工法が多くなってきていますので、断熱性が非常に高く、セントラルヒーティングが効果を発揮してくれます。
しかし、通気性を重視した住宅では効率が悪くなってしまいます。
③冬でも食べ物が腐りやすくなる
これは暖かいが故の弊害ともいえるのですが、腐りやすいものはなるべく冷蔵庫にしまっておかないといけません。
もしくは、家を建てる場合ですと、断熱を切っている納戸のようなお部屋があると便利です。

まとめ
いかがでしょうか?
セントラルヒーティングは健康的に過ごしたい方、
ハウスダストなどに悩まされている方に特にオススメな空調暖房システムです。
何より安全性が高いので、小さなお子様がいらっしゃる方にもオススメです。
ただ、吹き抜けのような構造ですと、上下の温度差が生まれてしまい、効果的に働かないケースもございますので、よく考えご相談の上で決めることが重要です。
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